コラム

2014年9月2日

「ブラック」と聞くと、わがムスメのことを想う


 ブラック企業とか、ブラックバイトだとかが闇の中からあぶり出され、我が娘(30才・独身)のことがダブってしまう。

 昨年暮れに一人住まいをはじめた娘には“特技”があった。湯船につかったまま寝てしまう、パジャマに着替える途中で寝てしまう、極端なときには歯磨きの途中で歯ブラシをくわえたままベッドで寝ることも。

 娘は建築科を出たあと不動産会社に就職。リーマンショックのあおりで倒産したものの、そのなかの“男性有志”が立ち上げた小さな会社で正社員として働いている。毎日帰宅は0時前後。水曜日が定休日だがしょっちゅう休日出勤。ブラックじゃないかと言うと、ブラックだよと答え「それなりの給料をもらっているのだから、文句は言えない」と。“仲間同士”でやっていることが心身の少しの余裕になっているのかもしれない。

 結婚して子供ができたらどうするのかと聞くと、「会社では初だけど、産休、育休の仕組みを私がつくる」と勇ましいのだが、今日はちゃんと歯磨きをして寝ているのだろうか。

(T生)

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