A 大企業がもっている力に応じて、社会的責任を果たすべきだと考えます
日本共産党は、大企業の経営がどうなってもいいという立場ではありません。大企業がもっている力に応じてその社会的責任を果たすようもとめるものです。しかし現状はどうでしょうか。東日本大震災では解雇者をださず雇用を維持した中小企業がある一方、大企業のソニーは「被災」を口実に正社員280人の広域配転と期間社員150人の雇い止めを強行計画しました。電機・情報大手企業では約20万人も及ぶリストラ計画を実施しています。
また復興特別税について、日本経団連の「平成24年度税制改正に関する提言」では復興税について「現行制度をもとに単純に付加税を課したり、…純増税を行うことは絶対に容認できない」と、企業には増税するなといっていました。その後、安倍内閣は国民には25年間の税負担を求めながら、270兆円もの内部留保をもっている企業にだけは、3年間の期限を1年前倒しで廃止しました。とても大企業がもっている力に応じた社会的責任を果たしているとは言えないのでしょうか。
(上:「しんぶん赤旗」 2013.12.10「なんだっけ?復興特別法人税の廃止?)
「民主的ルール」のもとでの大企業との共存めざす
大企業が先頭にたってリストラをしたり、中小企業への単価切り下げを強要したりするのは、日本には労働者や中小企業を守る当然のルールがないか、あっても有効に守らせるようになっていないからです。
ヨーロッパなどでは解雇規制や残業時間規制、非正規労働者同一待遇などのルールが確立しています。
一つの企業だけで雇用や賃金の改善を行えば企業間競争で負ける場合もあります。だからすべての企業に適用するルールが必要です。そうして大企業が社会的責任と応分の負担をはたしてこそ、日本経済も長い目で健全な発展が保障され企業活動にとっても持続的発展をもたらします。
「ルールある経済社会」のもとでの国民と大企業との共存共栄、これが日本共産党の基本的立場です。
(上左:「しんぶん赤旗」 2013.11.24 「にちよう特番 人間らしく働きたい」)
(上右:「しんぶん赤旗」 2013.4.5 「解雇の自由化 牧野富夫日大名誉教授に聞く 上」)
(上左:「しんぶん赤旗」 2013.4.6 「解雇の自由化 牧野富夫日大名誉教授に聞く 下」)
(上右:「しんぶん赤旗」 2013.5.12 「解雇自由化の狙いは 正規雇用を切り崩し)
(上左:非正規労働者の比率の日欧比較(筒井晴彦『働くルールの国際比較』、P.33))
(上右:「しんぶん赤旗」 2014.3.31 「ストップ消費税増税 現場からの告発)