アクション

2014年8月1日

神奈川のリストラ反対運動の歴史とルネサスリストラ(2)


 「新かながわ」6/8号〜6/22号に掲載された岡本一 氏(NPOかながわ総合政策研究センター・理事)執筆の記事、「神奈川のリストラ反対運動の歴史とルネサスリストラ」を3回に渡って転載します。
 第2回目は、神奈川労連(神奈川県労働組合総連合)の結成以後、リストラ反対での4つの大きなたたかいとその成果について紹介されています。こちらもぜひお読み下さい。

神奈川労連のたたかい

岡本 一(NPOかながわ総合政策研究センター・理事)

神奈川労連結成以後、リストラ反対では大きなたたかいがいくつもありましたが、以下4つのたたかいを紹介します。それぞれ全く条件の違うたたかいでしたが、それぞれにふさわしいたたかい方で大きな成果も上げています。

 1つめは日産自動車座間工場の自動車生産中止・移転反対のたたかいです。93年2月に日産が座間工場での自動車生産中止、労働者の九州配転を発表しました。神奈川労連は地域経済への影響がきわめて大きいこのようなリストラは見過ごせないと、厚木地区労、新日本婦人の会、共産党市議団などと共同し、多面的な行動を展開しました。現地を中心にして大量宣伝、シンポジウムの開催、下請け企業へのアンケート調査、産業連関表を使って地域経済への影響試算などを行い、マスコミでもたびたび取り上げられ、企業や行政にも影響を与えました。職場の中の労働者とは全く連携が取れませんでしたが、結果的には日産は全国の事業所から九州への配転希望者を募り、その空いたところに座間からの希望者を配転することになりました。

「高炉」存続の成果も

 2つめは、NKKの高炉廃止とのたたかいです。94年にNKKのリストラが発表され、神奈川労連は川崎労連、日本共産党京浜製鉄委員会、NKK権利闘争をすすめる会などと協力し、対策会議を立ち上げてたたかいを展開しました。弁護士の協力も得て「地域経済の発展と雇用確保に関する条例」作成運動なども展開。大規模な地域への全戸配布なども行い、地域からNKKを包囲し、職場の中の仲間が頑張り「京浜製鉄所はスリムにするが残す。高炉は存続」の成果を上げました。

 3つめは池貝鉄工の再建と雇用を守るたたかいです。池貝は01年2月民事再生法手続き開始の申し立てで事実上の倒産となりました。再建のために川崎と川口工場を売却し、550人の従業員を120人に削減する計画をたてました。

 池貝には少数組合でしたがJMIUの支部があり、神奈川労連、川崎労連などに呼びかけ支援共闘会議を結成しました。川崎の工場内に泊まり込み、背景資本の日本興業銀行本店などに抗議要請行動など展開し、6000を超える団体署名を全国から集めて興銀に突きつけ、譲歩を迫り勝利解決しました。JMIUの組合員の希望者を再雇用し、労働債権を上回る解決金と退職金を確保しました。

 4つめは、いすゞ自動車川崎工場移転とのたたかい(2003~2004)です。工場内の少数の活動家と神奈川労連、共産党が連携し、神奈川労連として工場に申し入れも行いました。

 職場の中の仲間が労組や会社に要請を繰り返し、家庭の事情での配転先変更を認めさせました。このたたかいで派遣・請負労働者の声なども集約し、その後の派遣切りの際、いち早く労組立ち上げの基礎を作りました。

「新かながわ」2014年6月15日号掲載。以下、続く)