コラム

2014年9月25日

就活する皆さんへーこの新しい時代を一緒に切り開こう!(その1)


もしかしてブラック

 先日、ある大学の2年生から「来年からの就活で、どうやったらブラック企業に入らないですむか、真剣に考えています。なんでこんな時代に就活することになったんだろう…」というつぶやきを聞いて、胸が痛くなる思いでした。

 ブラック企業の実態や特徴はぜひこのホームページも参考にしてもらいたいですし、もしも就活先の企業について疑問が生じたときは、まず神奈川労連などの相談窓口へ相談してほしいと思います。

 他方で、ブラック企業問題が日々とりあげられる「今」とはどういう時代なのか、改めて考えさせられました。

 まず一つめに、ブラック企業問題を通じて明らかになっているのは、ブラック企業に就職し過酷な労働に陥ることは働く側の「自己責任」ではない、ということです。

 典型的なブラック企業では、はじめから若者たちを使い捨てるつもりで大量採用します。そのために、例えば募集広告で「固定残業代制」と呼ばれる手口を使っています。まともな月給額を示しておきながら、月80時間(厚労省の過労死基準)など長時間残業しなければ、最低賃金並みの基本給しか支払われないという仕組みです。労働者はまともな賃金を得るために長時間労働に従事せざるをえなくなり、これに「実力主義」「店長候補」等の過度の競争を強いられることで、過酷な労働に陥ってしまいます。

 しかし、労働者の告発やたたかいでこの悪質な手口が明らかになるにつれて、ブラック企業で心身の健康を崩し・退職させられ・過労死にまで至るのは、労働者側の問題・自己責任ではないことがはっきりしました。むしろ当の企業やそれを監督・規制する行政の側の責任が今、問われています。

企業側の最低限の義務として、雇用契約時に法的にまともな労働条件を提示する際、曖昧さが許されなくなっています。また厚生労働省が後追いながら昨年ブラック企業の実態調査を行い、今年9月からブラック企業の相談窓口の夜間・休日対応(電話対応)を開始(厚労省発表日経記事)したのも、ブラック企業問題解決への公的責任が問われていることを反映してのことでしょう。

 今や、ブラック企業問題でのたたかいを通じて、職場で人間らしく働ける条件を確保する責任を、労働者の自己責任から企業や行政の社会的・公的責任へと、大きく転換させる“時代”にさしかかっています。

(その2へ続く)