コラム

2014年9月29日

現実を直視しない労働経済白書・安倍内閣


9月12日に平成26年版労働経済白書が発表された。その基調は景気が確実に回復しており雇用も賃金も改善がすすんでいるというものである。しかし、白書が示すデータは深刻な実態を示している。データを見ると

1.大幅に増加した雇用と書かれているが、増加したのは非正規労働者で2013年は12年と比べ93万人増加し、正規労働者は46万人減少している。

2.「2014年・・・・賃金の引き上げを行う企業が多く見られた。」とあるが賃上げ集計結果を見ると、経団連調査(大手)で2.28%、厚労省調査で2.19%、連合調査で2.07%である。これでは消費税増税分、物価上昇文を見れば明らかに実質賃下げである。ましてや非正規労働者などには賃上げはない。

3.「労働者の就労意欲が高いと考えている企業では、労働者の定着率が高くなる・・・・。」「男性では初職から離職せずに就業し続ける割合が高い・・・・。」と記されているが、前者での入社3年後の定着率は77.6%。男性の離職回数0回は20代で50数%、それ以上は50%前後である。これで定着率が高いといえるのだろうか。

今の政府の見方と庶民の見方ではこんなにも違いが有るのだ。政治を変えなければ雇用も暮らしも守れない。